The 琳派☆削ぎ落とされた日本の美意識に癒される |
先日の東京出張での思い出を書きます。
今回は、
出張の合間に行った美術展のことを・・・
今回訪れたのは、
白金台に佇む、畠山記念館。
以前から、ずっと気になっていた場所なんです。
いつもの滞在先から、
じつは歩いて行けるほど近かったと知り、
しかもこの期間の展覧会は、
私の大好きな 琳派展♪♪とのことで、
これは絶対行かなければ!と、
嬉しくなって行ってみました♪
風格ある門をくぐると、
落ち着いた日本庭園が広がって・・・♪
茶人好みの、
渋い作品を所蔵していることに定評のある畠山記念館の琳派コレクション。
期待通りの素晴らしい作品に出会えました・・・♪
(ポストカードから)
尾形光琳 躑躅図
この卓越した、
見事な空間表現や・・・
細やかで絶妙な描き分け方や配置、
色づかいの美しさ・・・☆
伝 俵谷宗達 扇面草花図
ときには、
力の抜けたおおらかな筆致で
ほほえましい作品に
思わず笑みがこぼれたり・・・
尾形光琳 布袋図
大胆な見立て、
豊かな発想力。
作品の中に広がる世界の
趣の深さにため息が出るほどで・・・。
本阿弥光悦 赤楽茶碗「雪峯」
日本人のもつ
豊かな感性、
洗練された美意識に、改めて感動しました☆
とくに粋だったのが、
本阿弥光悦と俵谷宗達とによる巻絵☆
本阿弥光悦・書 俵谷宗達・下絵 金銀泥四季草花下絵古今和歌集和歌巻
宗達が描いた下絵に、
光悦が古今和歌集の歌を19首書写しています。
宗達の絵に呼応するように光悦の文字が配置され、
そのリズム感、間のとりかたの絶妙なこと!!
センスの良い宗達の草花の絵に合わせて
視線を誘導されるかのように、
歌が書写されていて、
花の香りや風に揺れる草木の流れが伝わってくるかのよう・・・。
作品の中の世界に入り込んでしまうような気分になって、
ああ、この作品がほしい・・・などと思ってしまった・・・(重要文化財です^^)
他にも、
作者の人となりを感じさせる
素晴らしい茶道具や工芸品がいろいろあり、
とても見応えのある美術館でした・・・☆
観賞を終え、
余韻に浸りながら、
庭園を巡るのも、
幸せな時間・・・♪
手が入りすぎていない、
自然感を生かした趣があるところも、
侘びや寂を感じられて、好感が持てました。
樹齢何百年という樹木もいくつも見られ、
歴史を感じる庭園です。
茶の湯の美術館と言われるだけあって、
庭園の中のあちこちに
お茶室も見られました。
都会の喧騒を忘れる、
閑静な住宅街の
落ち着いた空間でした・・・。
ついでにすごかったのは、お隣の白亜の豪邸・・・^^
ここは以前、
三島由紀夫の「宴のあと」の舞台ともなった、名料亭「般若苑」の跡地だったそうで・・・
どうやら某有名会社の社長所有ともささやかれるとか・・・
般若苑のころに見てみたかった気も・・・^^
・・・それはともかく(笑)、
素敵な場所で、
出張の合間の
とてもいいやすらぎの時間が過ごせました♪
夕暮れ前、
庭園から、半月が見えました・・・☆
またぜひ訪れてみたい、いいところでした。。。
余白、余韻。
研ぎ澄まされた、日本人の美意識。
豊かな感性・・・。
日本人のもつ、豊かな感性って、素晴らしいですね・・・☆
私ももっともっと感性を磨き、
仕事に生かしていきたい・・・と思った、
心豊かな、幸せのひとときでした・・・☆
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本日もご訪問ありがとうございました。
皆さま、素敵な新しい一週間をお迎えくださいね・・・☆
ありがたいコメントのご返信が遅れていてすみません・・・。明日には返信させていただきますね。
畠山記念館 って 行ったことが ありませんが
イベントなど 展示ない時でも 入れますか。
庭園 を 拝見 してみたいと 思いました 。
20歳 前後の頃 高輪 まで 通っていたので
白金台 は 懐かしい です 。
どの作品も素晴らしい・・・
でも、私が一番心惹かれたのも蒔絵です。
草花の絵の美しさ、そしてこの文字!
習字を再開したいなあとちょうど思っていましたが、
一生無理でもこんな文字を拝見すると気持ちだけは
彼方へ・・・^^;
それから、「宴のあと」。
読みました~。
そうですか、料亭の跡地にこんな豪邸が。
見上げた空の半月が美しいですね^^
ご返信が遅くなってすみません。
畠山記念館、
私立美術館ということで、
庭園のみのご見学はご遠慮ください、となっておりました。
やはり見どころは、
数々の畠山コレクションなのではと思います。
お茶会にお邪魔するような気持ちで入館する場所、
といったコンセプトみたいです。
お茶道具も貴重なものが多く、
尾形光琳のお茶杓などもありましたよ。
機会があれば、
ご覧になってみてくださいませ。
ご覧くださって光栄です。
そうですよね。
明治以降、
日本の国宝級の文化財が、
二束三文で売られたり焼失してしまったりした時代があったそうで・・・
けっこう日本人が、
今も昔も、そうした価値をわかっていなかったりするものなのかな、と思うことがあります。
京都は、
庭そのものが、素晴らしい文化財と言えますよね。
日本の文化を守り、受け継ぎ、ともに生きる、
数少ない素晴らしい街だと思います。
だからこそ、多くの人に愛され続ける街なのでしょうね。
箱の中に入れられた文化財もいいですが、
そうした場所を愛し、何度も訪れておられるアラックさんは、
、生きた文化に常に触れておられるのですから、
本当に素晴らしいと思います。
今回歩いて行ってみて思ったのですが、
東京って、
多くの人が集まる都心の商業地域から
ほんの少し奥に入るだけで、
閑静な住宅街があったり、
緑の庭園があったりするようで、
本当になんでもある便利な場所なんだなあと、
つくづく思いました^^
こちらの美術館は、
大形の美術館と違って、こじんまりしていて、
厳選された日本らしいものにふれられる、
いいところだと思います。
光悦の赤楽茶碗、
大きく入った火割れを、雪解けの渓流になぞらえ、
そして、口縁から胴にかけられた白釉を、山嶺に降り積もる白雪に見たてて、
「雪峯」と名づけたのだそうです。
こうした見立てがすごいですよね☆
一つの茶碗の中に、
大きな世界が広がる、この趣の深さに脱帽でした。
本当は、
他の作品にもひとつひとつ、
こうした感想も記事中で述べたいくらいだったのですが、
くどいので省略したのですけど(笑)、
日本人の美的感覚に、
改めて敬意を払いたくなりました。
私たち日本人が、
こうした日本的な感性の素晴らしさに気づいていないんじゃないかなと思うと、
少しもったいない気がしますね^^
本当に素晴らしい作品ばかりでした。
本当は、もっと載せたかったくらいで・・・
宗達と光悦の巻絵、
本当に素晴らしかったです☆
刺しゅうをなさるprimarosaさんでしたら、
草花の絵の美しさや配置の仕方、
間のとり方などにも、
素晴らしさを感じられたのではないでしょうか。
そして、
文字が、絵画のような美しさですよね。
本当に、
こんな文字が書けるって、すごいですよね・・・☆
あっ、さすが、primasosaさんは「宴のあと」お読みになっておられるのですね♪
般若苑の庭園は、
数年前まで残されていたそうで・・・
そのころに訪れてみたかったです。
こういう場所で見上げる半月は、とても風情がありました。
コメントをいただき、
primarosaさんと一緒に作品を楽しんでいるような気分になりました♪
素敵なコメントをありがとうございます☆