月の光を |
コンテスト後、ちょっとはゆっくり休みたかったのですが、
すぐに出張、そして自宅レッスンと続き、
(と言い訳して…汗)
いまさらですが、コンテスト作品について振り返ってみようかと思います。
今年はブライダルブーケ部門で出展。
これまで、このコンテストでは、ずっとフローラルアクセサリーに出展していて、
アクセサリーという、他のコンテストにはなかなかないカテゴリーのおもしろさにこだわっていたのですが、
今年はアクセサリーよりも面白そうなデザインが浮かんだので、
ブーケで出展してみました。
ドビュッシーのベルガマスク組曲「月の光」からのインスピレーションです。
私は、音楽からインスピレーションを受けることが多いです。
この「月の光」の美しい世界を作品にできたら、とずっと思っていました。
私が思う、月の光というのは、太陽の光のように燦燦とした明るいものとは少し違うと思います。
不況が深刻化したり、なにかと暗いニュースが多い現代。
とくに最近は、そんななかで、人々がどこかで大切な何かを見失ったりしがちのように感じていました。
私自身も、昨年は不況の深刻化を実感したり。。。
だけど、そんな混沌とした時代だからこそ、
希望の光が必ずあると信じたい。
暗い夜を照らす月の光のように、
人々に、希望を与えるような、そんな作品を作りたいと思いました。
思いはあったのですが、
実際は、前回のブログに書いたように、
私自身が余裕をなくしてしまって、
ドビュッシーの曲のような美しい作品は作れなかったのが残念ですが…
写真を見ても、反省点がいっぱい見えます(汗)。
今回は本番が近づいてからいろいろかみ合わなくなったので、
試作段階のほうが、すべての面でいいものが作れていたのが悔しいです。
ああ、何を言っても言い訳ですね。。。
お花も、焦りながら入れたからぜんぜんきれいにならなかった。。。
ほんと、今回はいろいろと頑張る方向性を間違ってましたね(苦笑)。
過去を振り返るのも未練がましいですが、
昨年の作品、人々に心が伝わることがこんなに嬉しいことなのかと感じました。
審査員の方から言われた「心が伝わった」というお言葉。
また、なにげなく会場をうろついていたとき、
むこうのほうでお客様の「きれーい!!」という感嘆の叫びを聞いて、
「いいなあ、そんなふうにいってもらえる作品作った人は」
と思いながら見てみると、私の作品の前で声があがっていた…
(うわーこう書くとすごい自慢みたい!汗)
なんて、ちょっと自慢になってしまうけど、
そんな、人に感動を与える作品を作りたいって、ずっと思ってきました。
今回は、それが空回りしてしまったというか、
ほんと力不足だったのですが、
これからも、そんな、作品に対する思いはずっと大切にしながら、
その思いをちゃんと表現できる力をつけていきたいと思います。
私は、美しいものが人の心を癒すのだと信じています。
それは、華美な装飾や豪華さだけの意味での美しさだけではなく、
花や植物の生命がもたらす美しさをどう生かすか、ということの追求。
いつかきっと、
本当に、人の心に感動を届ける作品を作れるようになるために。