花が教えてくれたこと

早春の花

今日はときどき雪が舞う寒い日でした。
厳しい寒さは大変だけど、
この寒さを乗り越えればやがて春が来るということが、
希望を感じます。
春の花は、寒い土の中で確実に栄養を蓄え、
春にたくさんの花を咲かせてくれるのだと思うと
この季節も嫌いではないです。

今日は１月１７日。
１３年目の１月１７日は、私はここ数年では珍しく実家で過ごしました。
震災からもう１３年になるのですね。

今日、お花屋さんをのぞくと、春のお花が満載で、
外の寒さを忘れさせてくれる花畑のような風景に心がちょっぴりはずむ感じでした。

１３年前の私は、
今のこの季節が、春の花でこんなに希望を感じる喜びがあることも
知らなかったな。


震災を経験した私でさえ、
１３年経った今、あのときの悲しみに暮れることはなくなりました。
でもテレビの報道を見ていると、今なお悲しみの中にいるかたもおられることを感じます。

悲しみの中にいるかたにも、
いつか必ず訪れるあたたかな春の光が降り注ぎますように。
土の下から顔を出す、早春の花のように。。。

あたたかな花たち

昨年暮れに、いろいろなものを整理していたら、懐かしい思い出の品が出てきました。

私が、お花の道で仕事をしていこうと決めた頃、
星野富弘さんの詩画展を見たことがあった。
やさしくあたたかい花の絵と、
そこに添えられた詩に心打たれ、感激でいっぱいになったっけ。
これは私がそのとき一番心に響いた作品の絵はがき。
星野富弘さんは、脊髄損傷で手足の自由を失ったのち、
生かされていることの感謝と喜びを絵や詩に表して描き始めたかたです。
私が、あの時期に星野さんの作品と出会ったのは、
偶然ではなく、意味があったのだろうなと思います。
この詩を読んだとき、人前なのに涙があふれて困りました。
あのときの私は、
この詩がとても心に響く心境にあったのだなあと、
久しぶりにこれを手にして、感慨深くなりました。

星野さんの詩は、優しさとあたたかさに満ちています。
ときおり、ちょっと笑ってしまうようなユーモアが混じっているところも好きです。




「なにもしたくない　　
誰にも会いたくない
しゃべりたくもない
野に咲く花のように静かに一人でいたい

しかし腹が減った
残念だが
腹が減ってしまった」

なんて詩もありました。
けっこう私のお気に入りです（笑）。




もうひとつ。今とくにすきなのはこれかな。

　　　　　　　「暗く長い
　　　　　　　　土の中の時代があった
　　　　　　　　いのちがけで
　　　　　　　　芽生えた時もあった
　　　　　　　　しかし草は
　　　　　　　　そういった昔を
　　　　　　　　ひとことも語らず
　　　　　　　　もっとも美しい
　　　　　　　　今だけを見せている」

私が植物に癒され、その素晴らしさを大切にしていきたいと思ってから、
もう気づけばこれだけの月日が流れたのだなあと
意外と年月が経っていたことを知りました。

これから、どんなことがあっても
常に初心を忘れず進んでいきたいなーと
改めて星野富弘さんの作品を見ていて思いました。

新年

新年明けましておめでとうございます。
今年も無事に新たな年を迎えられたことに感謝したいです。

このごろは年の瀬ぎりぎりまでバタバタしてしまうものの、
やり残しのないよう区切りをつけて
すっきりと新年を迎える、
このホッとした気分を味わえるお正月は、
私にとって大切な安らぎのひとときです。

新しい年、２００８年。
一日一日を大切に進んでいきたいな。
今年も、お花を通して、楽しい出会いがたくさんありますように。
お花とふれあう喜びを、たくさん感じられますように。

２００８年のお正月の玄関飾りは、
翼をイメージしてみました。

お正月のお花に選んだのはカラー。
カラーはとても好きな花。
カラーのように、
自分らしく、初心を忘れない心をもって
シンプルに生きていきたいな。